普段は快適に使えるTorrent(トレント)が、何の前触れもなく急に遅くなってしまったことはないでしょうか。
長時間パソコンから離れないといけないから速くダウンロードが完了して欲しいのに、そんなときに限って速度が遅くなると、ついイライラしてしまいますよね。
実はTorrentクライアントの設定を変更したり、適切なファイルを選ぶことで通信速度が改善するなど様々な対処法があります。
この記事では
- Torrent(トレント)のダウンロードが遅くなる原因
- 具体的な対処法
を徹底的に紹介します。
Torrentのダウンロードが遅い場合、考えられる原因とは?
インターネット回線に問題があるわけでもないのに、Torrent(トレント)のダウンロードが遅い原因は、お使いのデバイス・クライアント・インターネット環境・Torrentファイル等さまざまな要因によって引き起こされます。
Torrent(トレント)のダウンロードが遅くなる主な原因は以下です。
主なTorrentのダウンロードが遅い原因
- ルーターのポート転送の問題
- トレントクライアント設定の帯域幅上限
- シードが不十分なTorrent
- ファイアウォールによるP2P接続のブロック
- 暗号化設定によるピアの減少
- ダウンロード速度の誤算
- ISPによるBitTorrentデータのブロック/スロットリング
ISPによるBitTorrentデータのブロック/スロットリング
Torrentのようにファイル共有する場合は大量の帯域幅を使用することになり、帯域幅の利用にはコストがかかります。コストカットをするために、多くのISPはTorrent速度を強制的に制限する傾向にあります。
ココがポイント
インターネット速度が正常にもかかわらずTorrentのダウンロードが遅い場合はISPが通信速度を制限しているため。
ISPはネットワーク上でTorrentが使用する帯域幅の量を減らすための以下の2つの措置を講じています。
措置1. ブロッキング
一部のISPは必須のトレントポート(6881-6889など)を完全にブロックし、ユーザーがトレントをシード(アップロード)することを事実上不可能にします。
さらに、ISPによってはトラッカーサイト自体へのアクセスをブロックすることでTorrentの利用を制限することもあります。
措置2. スロットリング
スロットリングは、ISPがネットワーク上の特定の種類のデータをフィルタリングし、アクセスできる速度(帯域幅)を意図的に制限する手法のことです。
通常、次のようなケースに適用されます。
スロットリングの対象
- ファイル共有 : TorrentのようなP2P
- ビデオ電話 : Skype、Zoomなど
- ストリーミング : Netflix、Youtubeなど
接続速度が10mpbs以上であっても、YouTubeビデオが常にバッファリングされたり、ビデオ電話が急に重くなる原因は、ISPにより通信速度が制限されるためです。
ココがポイント
ビデオ電話やストリーミング、Torrentのように帯域幅を大きく使うと、ISPにより通信速度に制限がかけられる。
Torrentのダウンロード速度が遅い場合にすぐ試せる5つの対処法
Torrentのダウンロード速度が遅いと感じる際に、すぐに試せる5つの対処法を紹介します。
まずは以下の方法を試してみて、速度が改善するかを確認してみましょう。
対処法
- Torrentクライアントの設定の見直し
- シード数が十分なTorrentファイルに切り替える
- ファイアウォールの設定を変更
- ルーター・パソコン等のデバイスの再起動
- Torrent VPNの導入
Torrentダウンロードが遅い原因は多かったですが、個人でできる対処法の数は少ないです。
それはTorrentクライアント・ファイル、ファイアウォールの設定変更以外はTorrent VPNを利用することでだいたい解決できるためです。
各詳細は以下で説明します。
Torrentクライアントの設定の見直し
速度制限による高速化
アップロードとダウンロードの速度を制限することで、qBitTorrent、BitTorrent、uTorrentなどのクライアントではTorrentのダウンロードを高速化することもできます。
しかし、Torrentの仕組みは各ユーザーがアップロードすることで成立しているため、アップロード自体を完全にオフにする、1kB/sに設定することは賢明ではありません。
反対にアップロードレートを最大に設定することもリスクがあり、アップロードレートが大きすぎるために接続が切断されるなど別の問題が発生するかもしれません。
アップロード・ダウンロードレートの目安
Torrentファイルのダウンロードを高速化するためには、アップロードレートを最大アップロード速度の約70〜80%に制限しましょう。一方、ダウンロードレートは最大の "♾" の設定でかまいません。
設定方法は、[プロパティ]から[帯域幅]を選択し、グローバルアップロードレート制限を最大アップロードの80%にします。
Torrentクライアントの変更
Torrentのダウンロードが遅い時はクライアントが原因のこともよくあります。
当サイトで高度な設定やバインドができることから「qBitTorrent」をおすすめしています。
ココがポイント
Torrentクライアントの設定を確認、変化がない場合は別のクライアントを試してみる。
シード数が十分なTorrentファイルに切り替える
Torrentの仕組み上、ファイルを配布しているSeeder(seed 0)がいない場合はどれだけ待ってもダウンロードは進みません。
Seederが1以上でないとダウンロードはできません。Seedの数はTorrentクライアント上で確認でき、同様にトラッカーサイトでもダウンロード前に確認できるため、事前にSeed数を確認しておきましょう。
同じファイルでもSeedの数が多ければダウンロードがすぐに完了することもあるため、Seedの数が低い場合はSeedの数が多い代替ファイルを見つけましょう。
Seedの数は日や時間帯によっても変わるため、時間や日にちを選んでTorrent利用する方法もありますが実用的ではないです。
ココがポイント
シードの数が多い = ダウンロード速度が速い
ファイアウォールの設定を変更
Torrentのダウンロードが進まないよくある原因のひとつに、ファイアウォールがP2P接続をブロックしているためということがあります。
ファイアウォールの設定を開き、Torrentクライアントが外部との通信を許可しているか確認しましょう。多くのTorrentクライアントは手動で別途設定する必要はありませんが、クライアントによっては手動で設定する必要があります。
またファイアウォール以外のセキュリティソフトを導入している場合は、ソフト独自の設定を変更する必要があるかもしれないため確認してください。
ココがポイント
ファイアウォール・Torrentクライアントで設定を確認する。
各デバイスの再起動
お使いの各デバイス(パソコン・タブレット・スマホ・ルーター・モデム等)を再起動することもTorrentのダウンロード速度改善には有効な手段です。
デバイスの再起動によってTorrentのダウンロード速度が改善することはよくあります。一時的なメモリ不足やルーターの不具合など様々な原因によりTorrentのダウンロード速度を遅くしているかもしれません。
各デバイスを再起動することでコンピューターが必要な更新を実行し、RAMが解放されることで最適に動作するようになることがあります。
Torrentに限らず、デバイスやインターネットが遅いと感じるときは、まずは再起動を試ししましょう。
ココがポイント
デバイスの再起動は万能な解決法かもしれない。
Torrent VPNの導入
上述の対処法でもTorrentのダウンロード速度が改善しない場合はTorrent VPNを導入しましょう。
Torrent VPNの導入によって解決できる原因は以下です。
- ISPによるBitTorrentデータのブロック/スロットリング
- ルーターのポート転送の問題
- 暗号化設定によるピアの減少
上述の対処法が有効でないケースのほとんどはISPがあなたの通信速度を制限(スロットリング)しているためです。
スロットリングについては、ISPの相談窓口に問い合わせてをしても回答を得られることはまずありません。
スロットリングの唯一の解決策はTorrent VPNの導入だけです。
おすすめTorrent VPNランキングは当記事下部に記載しております。
ココがポイント
上記の対処法で解決できない場合はTorrent VPNの導入だけが解決手段。
ISPのスロットリングを回避
TorrentはISPが監視する主要なアクティビティであり、多くの場合P2P共有に関与していることを検出すると自動的に接続速度が制限されます。
ISPによる通信速度の制限(=スロットリング)を回避するためにはVPNが有効です。VPNに接続することで全てのオンライン活動を暗号化するため、ISPはユーザーのオンラインアクティビティを把握できなくなります。ISPはユーザーがTorrentを利用していることを検出できなくなるため、スロットリングをかけることもなくなります。
ISPによるスロットリングがなくなるため、そもそもTorrentのダウンロード速度が遅くなりません。
ココがポイント
Torrent VPNを導入すればISPがTorrent・その他のスロットリング対象の活動を検出できなくなり、速度制限を回避できる!
ポート転送問題の解決
Torrentが500kb/s未満のように非常に遅い場合は、ポート転送に原因があるかもしれません。
Torrentクライアントがルーター設定で使用するポートを手動で転送しない場合、ルーターは着信データパケットの送信先を認識できないためTorrent速度は大幅に低下してしまいます。ポート転送は放置できない問題であり、ルーターがコンピューターに新しい内部IPアドレスを割り当てるたびにポート転送を再構成する必要があります。
幸いなことに、VPNを導入すればポート転送の問題を完全に排除してくれます。ほとんどのルーターには「VPNパススルー」と呼ばれる機能があり、VPN接続を干渉することなくルーターを直接通過させることができます。
VPN接続はトンネルのようなものであり、すべてのTorrentデータはトンネルの中にあり、データはコンピュータに直接ルーティングされるため速度が低下することはありません。
ココがポイント
非常に複雑なポート転送の問題もTorrent VPNを導入するだけで即解決!
暗号化設定によるピアの減少を解決
ほとんどのTorrentクライアントには暗号化が組み込まれていますが、VPNのように強固でない軽度の難読化のものです。
単純なスロットリングアルゴリズムをだますように設計されているだけで実用的ではありません。Torrentクライアントで暗号化された接続では、暗号化されていないピアが接続できないためピアの可用性が制限され速度が制限されてしまいます。
Torrent VPNを導入することで対処法できます。ピアが暗号化をサポートしているかどうかに関係なく接続を暗号化するため、ピアの可用性を制限しません(ダウンロード速度を下げません)。
Torrent VPN導入はセキュリティ上必須アイテム
Torrent VPNはTorrentのダウンロード速度を改善するためだけではなく、セキュリティ上必須のアイテムとしても認知されています。
TorrentはP2P(ピアツーピア)という技術を使用し、P2Pの特性によりTorrentユーザーはリスクを負います。P2P接続では同じTorrentファイルを共有しているユーザー間にIPアドレスが表示されるため、 法務執行機関やハッカーに身元特定などをされるリスクがあります。
IPアドレスが特定されることで、なりすましや 著作権で保護された素材を謝ってダウンロード・アップロードしていた場合は最悪逮捕に繋がることもあります。
Torrent VPNの導入がTorrentを利用する上で必須の理由は以下の記事に詳しくまとめています。
ココがポイント
スロットリング回避だけでなくセキュリティリスクを回避するのにもTorrent VPNは有効。
おすすめTorrent VPN
まとめ
この記事ではTorrent(トレント)のダウンロードが遅い原因と対処法を徹底的に紹介しました。
Torrentクライアント・ファイル、ISPによる通信制限速度などさまざまな要因でダウンロード速度が遅くなる可能性があります。
設定を変更したり、ファイルを切り替えることで解決する場合もありますが、ISPによるスロットリングなどはTorrent VPNの導入によってのみ解決できます。
Torrentの利用は逮捕のようなリスクもあるので、VPNの導入はセキュリティ上必須です。
当サイトおすすめのTorrent VPN を使って安全にTorrentを利用しましょう。
参考リンク: https://vpninfo.jp/slow-torrents/